2016年04月16日

ボルジオン(2)

追記に足そうとしたが長そうなので分ける。

梅丹本舗の製品から、1,4-androstadiene-3,17-dione(1,4-アンドロスタジエン-3,17-ジオン、以下ボルジオンと記す)が検出された件について新たな情報が発表された。
【続報 重要なお知らせ】トップコンディションにWADA禁止物質の含有が確認されました。[meitanhonpo.jp] *PDF注意

PDFによると、梅肉エキス1g当たり0.00005mg前後の含有量と類推される。梅肉エキスの1日当たりの目安の10倍を摂ってもボルジオンの副作用は存在しないと考える、とある。

確かにボルジオンの副作用はないと言えるのかもしれないが、ドーピング検査上はどうなのか。
1gを摂取して、それが1Lの水として全量体外に排出されたと仮定してみる。

1リットルは1000mLなので、
0.00005mg/1000ml = 50pg/mL となる。なお、pはピコ(SI接頭辞)で10^-12を意味する。

ここで、アルベルト・コンタドール(スペイン)のドーピング事例を思い出してみる。
検出されたクレンブテロールはどれくらいかというと、50pg/mLであった。
上記の仮定の様に一度に全量が排出される事はありえないし、ボルジオンの検出精度がクレンブテロールと同程度なのか不明であるが、いささか不安を感じる数値ではある。

自然由来の成分というのは消費者受けが良いが、産地や出来具合によって成分が変化してしまい制御が難しいという事でもある。

抜本的な対策としては、余計な物質を除去する工程を追加するか、規定値以上の物は出荷検査で除外するなどが考えられる。
いずれにせよ大変な作業である。何とか頑張ってもらいたい。

*追記
筑波大の先生が同様の計算をしておられた。
残念ながらコンタドール選手の事例をご存じないのだと思われる。
普通、ppbオーダーなら気にしないと思うが、自転車競技におけるドーピング摘発はppb以下の戦いになっている。はっきり言って異常であるが、要するに過去それだけズルをする選手がいたという事である。
現代の選手にとっては全く迷惑な話である。
梅肉エキスに含まれるとされる成分について ( くすり・薬学 ) - 筑波大学スポーツ医学・向井直樹のブログ - Yahoo!ブログ[yahoo.co.jp]

 
2016/04/16 23:56 | カテゴリ: ロードレース